2005年05月19日
大人びてきましたな
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セニョールが登場して以来、どうしても、早起き、というか、朝早くから庭に出て様子を見たくなる。ささ、今日はどうだろうか、と窺うと、なるほど、あまり変化はありませんな。被害は進んでいないようである。一枚一枚、葉の裏側まで丁寧に睨め回したけれど、蟻巻連の姿はない。良かった、良かった。続いて、天道虫の幼虫くんの方を見てみると、相変わらずのようであるけれど、蟻巻の数が減ってしまって、早晩、食糧危機に陥るのではないか、と懸念される。尤も、大分太っているから、その前に蛹になってしまうのかもしれないけれど。
一安心して、水を撒き始めたら、草叢から飛び出してきた。おお、ちび公くんか。大方、また、金蛇でも探してあちこち顔を突っ込んでいたのだろう。こちらを向いてにゃあと鳴く。ふふ、私もにゃあと答えてみましたよ。まあ、猫語なんざ判らんので、何となく「近頃、調子はどうだい」というような心を込めてみたのだけれど、通ずる筈はない。しかし、あれだね、暫く振りにだけれど、相変わらずの宇宙人面だね。はは。けれども、随分、大人びてきましたか。猫の歳てえのは、どうやって数えるんだか判らないし、そもそも、ちび公くんの誕生日を知っている訳ではないので、正確なところは判る筈もない。まあ、蜥蜴や虫を追い掛けて、ぴょんぴょこ兎みたように飛び跳ねているのだから、未だ未だ若いのでしょうな。小学生ぐらいかね。こんなところで、立ち話も何だから、と、奥から、鈴廣の蒲鉾を持ってくる。さあ、お食べよ、と差し出すと、喜んで食しておる。ふふ、愛い奴よのう。向こうにしてみりゃ、相変わらず、手前勝手なことばかり呟く、妙なじじいだぜ、とでも思っているのかもしれないけれどね。意思の疎通がうまくいかないのは仕方がない、などと思う。それにしたって、昆虫や植物に比べれば、理解し合えているような気にはなれますよ。何だい、あのハバネロてえやつは、ぼうと突っ立ているばかりで、私が、水は足りなくないかい、蟻巻に襲われていないかい、なんぞと気を使ったところで、全くの無表情。有難うでもなければ、煩いなあ放っといてくれ、でもない。それに比べたら、ちび公くんなんざ、偉いもんだ。顔を合わせば、にゃあと鳴く。蒲鉾を差し出せば、喜んでごろごろ音を立てる。嬉しいじゃありませんか。そんなことを思っていたのだけれど、蒲鉾を食べ終わった途端、何事もなかったかのように、立ち去ってしまった。冷たいねえ。まあ、それが猫てえものか。全く、これだから猫てえやつは信用がおけないよ。それに比べて、セニョールくんはいつだって、待っていてくれる。雨が降ろうが風が吹こうが、じっとそこに佇んでいる。立派なもんだ。ささ、もう一杯、水を如何ですか、と水遣りを再開する私である。
投稿者 nasuhiko : 2005年05月19日 20:36
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